製氷工程
氷屋さんの氷は 硬い 透明 とけにくい! 秘密は48時間かけてゆっくりじっくりの製氷工程
水の中に含まれる空気や不純物を取り除きながら48時間かけてゆっくりと製氷した氷が「氷屋さんの氷」です。
1.製氷缶に水を入れる
冷媒に沈めた空の製氷缶におよそ135リットルの濾過(ろか)された水を注水します。
2.撹拌(かくはん)しながら製氷
水を入れた製氷缶に空気を送り、水を撹拌(かくはん)しながら氷点に近い温度(-10度前後)で製氷していきます。空気を送ることで水の中に含まれる空気が送られた空気とともに外に放出されます。また、不純物があれば空気と吸着して製氷缶の中心部分(まだ氷になっていない部分)に集められます。
3.氷になっていない水を捨てる
製氷缶内の外周と底面が氷になってきたら、内側の氷になっていない水を抜き取ります。この部分の水が、集められた不純物や空気を含む水です。抜いた水は廃棄されます。
4.抜いた部分に新しい水を注水
氷になっていない水を抜いた製氷缶中心部分に、新しい水を注水します。
5.撹拌(かくはん)を止め完全に氷に
撹拌(かくはん)のために空気を送っていたホースをはずし、すべてを完全な氷に仕上げます。この段階で氷になった部分に霧状の気泡ができ、数センチ程度の芯となります (ブロック氷の背面に少しだけ残る部分です)。気泡のほとんどは水に残った空気です。
6.製氷缶からの取り出し
注水から48時間がすぎ、氷が完成しました。製氷缶をリフトで持ち上げ、15度前後の脱氷用の水に浸し、横に寝かすと氷が滑り出てきます。
7.貯氷庫へ移動
氷を貯蔵する冷凍庫(-10度前後)へ移動し保管します。この冷凍庫の温度も低すぎると、常温に出したときに氷にひびが入ります。
8.切り出し加工
できあがった氷は135kgと大きなサイズですが、これを丸鋸で切り出し、取り扱いしやすいサイズに加工していきます。製氷時に最上面だった部分は切り落とし、およそ120kgになった氷を切り分けます。この氷から4貫目(15kg)のブロック氷が8箱(32貫目)分できあがります。